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思い出せば、ずいぶんと若い頃のことのように思える。 あれは20歳の12月頃だった。 あるイベントの帰りの、18時頃の電車内でのこと。 帰りの電車はすごく空いていて、両端に一人ずつ座っているだけの殺風景な車内だった。 下車駅まで20分。 それまでほとんど乗客はなく、ずっと空いたままの車内だった。 見渡すと女性の乗客がいる。 席の真ん中あたりに座っている。 様子を見ると、俯いて目を…